第5話|ロンドンに中央駅がない!? 美しすぎるセント・パンクラス駅

イギリスの場所

こんにちは、リンダです!

前回は、イングランド中部ダービーシャーにある壮麗なカントリーハウス、チャッツワース・ハウスをご紹介しました。

いつか訪れてみたい、憧れの場所です。

さて、そんなイングランド中部へ、ロンドンから鉄道で旅をするとしたら?

今回は、旅の出発点となる駅に注目してみましょう。

ご紹介するのは、ロンドンのセント・パンクラス駅(St Pancras Station)です。

実はこの駅、私にとって、子どもの頃の思い出と未来の夢をつなぐ、ちょっと特別な場所なのです。

ロンドンには「中央駅」がない!?

イギリスを鉄道で旅行するとき、ぜひ知っておいてほしいことがあります。

それは、ロンドンには、すべての長距離列車が集まる「中央駅」がないということ。

日本でいえば東京駅のような、大きなターミナル駅がいくつもあるのです。

例えば、キングス・クロス駅、パディントン駅、ヴィクトリア駅、ウォータールー駅、ユーストン駅、そしてセント・パンクラス駅。

目的地によって、出発する駅が違います。

しかも、どの駅もそれぞれ歴史があって、とても魅力的!

キングス・クロス駅といえば、ハリー・ポッターの9と3/4番線。

パディントン駅といえば、もちろん、あのかわいいパディントンベア!

私はどちらの駅でも記念写真を撮ったことがあります。

駅そのものが観光スポットになっているんですね。

ちなみに、前回ご紹介したチャッツワース・ハウスへ鉄道で向かう場合も、目的地に合った駅とルートを調べることが大切です。

まるで宮殿!セント・パンクラス駅

セント・パンクラス駅は、ロンドンの中心部にある壮麗な駅です。

その歴史は19世紀にさかのぼります。

駅の正面には、赤レンガを使った美しいゴシック・リヴァイヴァル様式の建物。

もともとは、ミッドランド・グランド・ホテルとして建てられたものです。

そして駅の内部には、鉄とガラスで造られた巨大なアーチ型の屋根が広がっています。

この屋根を設計したのは、技師ウィリアム・ヘンリー・バーロウ。

19世紀の鉄道技術の素晴らしさを今に伝える建築です。

ところが、この華やかな駅にも、寂しい時代がありました。

ホテルは閉鎖され、駅もかつての輝きを失ってしまったのです。

それが21世紀になって大きく生まれ変わりました。

歴史ある建物は修復され、駅にはショップやレストランも並び、再び多くの人々が行き交う場所に。

かつてのホテルも、現在はセント・パンクラス・ルネサンス・ホテルとして利用されています。

まるで、長い眠りから目覚めたお城のようですね。

「ロンドンから列車でフランスへ!」 🚄🇫🇷

そして、この駅の大きな魅力が、国際高速列車**ユーロスター(Eurostar)**です。

ロンドンからパリへ。

イギリスとフランスの間にあるドーバー海峡を、海底トンネルで通り抜けていきます。

ロンドンからパリまでは、およそ2時間20分。

飛行機に乗らなくても、列車でフランスへ行けるなんて!

今では当たり前のように利用されているユーロスターですが、英仏海峡トンネルが開通したのは1994年。

私が子どもの頃には、まだ存在していませんでした。

そして、ここからは少し、私自身のお話を。

50年越しのフランス語

私は5歳から9歳半まで、イギリスで暮らしていました。

現地の学校に通っていた頃、ものすごく楽しみにしていたことがあります。

それは、フランス語の授業が始まること!

「もうすぐフランス語が習える!」

新しい言葉を学べることが、とにかく楽しみでした。

ところが……。

その授業が始まる前に、日本への帰国が決まってしまったのです。

残念!

それから長い年月が過ぎ、50代になった私。

ようやくフランス語の勉強を始めました!

そして今、ロンドンからパリまで、ユーロスターなら約2時間20分。

もし9歳の私に教えたら、きっとこんなことを言うでしょう。

「えーっ!? イギリスとフランスの間は海だよ! 電車なんて走れるわけないじゃん!」

ちょっと生意気だった9歳のリンダちゃん。

まさか海の下にトンネルができるなんて、夢にも思わなかったでしょうね。

いつか、この駅からパリへ

実は私、セント・パンクラス駅には、まだ行ったことがないと思います。

でも今、ぜひ訪れてみたい場所のひとつになりました。

あの美しい駅舎を眺めて、巨大なガラス屋根の下を歩いてみたい。

そして、いつかユーロスターに乗ってフランスへ!

パリに着いたら、覚えたフランス語でカフェの注文をしてみたいな。

子どもの頃、楽しみにしていたフランス語の授業。

あのときは叶わなかったけれど、50代になって、また新しい冒険が始まっています。

世界では、心配になるような出来事も起きています。

それでも、世界が少しでも穏やかになって、誰もが安心して旅を楽しめる日が続きますように。

そして、その日が来たら、セント・パンクラス駅からユーロスターに乗って出発したい。

9歳のリンダちゃん、未来はあなたが思っているより、ずっと面白いよ!

夢って、何十年たっても、また動き出すものなんですね。

🇬🇧 リンダ先生の英語ちょこっと解説

今回の英語は、駅で役立つ表現です。

Which platform does the train leave from?

「その列車は何番ホームから出発しますか?」

platform は「ホーム」。

leave from は「〜から出発する」という意味です。

もうひとつ。

I’d like a ticket to Paris, please.

「パリまでの切符をお願いします」

I’d like … は、旅行中にとても便利な表現です。

レストランでも、お店でも使えますよ!

ちなみに、フランス語で「こんにちは」は、

Bonjour!(ボンジュール!)

いつかユーロスターを降りたら、元気に言ってみたいですね!

セント・パンクラス駅へのアクセス

St Pancras International(セント・パンクラス国際駅)

所在地:Euston Road, London

ロンドン地下鉄の King’s Cross St Pancras 駅からアクセスできます。

キングス・クロス駅もすぐ隣なので、両方の駅を見学するのもおすすめです。

ユーロスターを利用する場合は、通常の国内列車とは異なり、乗車前に保安検査や出入国審査があります。

時間に余裕を持って駅へ向かいましょう。

運行時刻や必要な手続きは、旅行前に公式情報を確認してください。


📚 参考文献

『The Real Crown Jewels of England』
St Pancras Station(pp.184–186)


今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

次はどんなイギリスの宝物に出会えるでしょうか。

See you on our next journey!

リンダ

写真:Bex Walton / Wikimedia Commons / CC BY 4.0

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